2024年3月21日

棚田が織りなす大自然の中で、麦踏みとパン焼きを体験

1月27日(土)に河内長野市清水 惣代(そしろ)の棚田麦踏みほ場で、「麦踏みと里山のおもてなし」を開催。約30人の参加者が、少し早い春の息吹を感じられるひと時を過ごしました。

この日の会場は、「つなぐ棚田遺産」にも認定されている河内長野市清水 惣代(そしろ)の棚田。住宅街にあるバス停から15分ほど歩くと、昔ながらの美しい景観が残る秘境のような棚田が見えてきます。豊かな自然の中で、小麦の芽を丈夫に育てるためにかかせない“麦踏み”と炭火によるパン焼きを体験。大人も子どもも夢中になって自然を満喫しました。

わたしたちにとって身近な食材である小麦について教えてくれたのは、パンシェルジュマスター1級を持ち、関西を中心にパンコーディネーターとして活動している浅香正和さん。浅香さんは、2015年よりパンの魅力を発信するプロジェクト「パンヲカタル」をスタート。「パンでつながり笑顔になる」をコンセプトに、年間200軒以上のパン屋さんを巡り、パンに関する情報発信、イベントプロデュースなどを手掛けています。また、パンを通じた地域活性化プロジェクトにも参加しています。

浅香さんからは日本における小麦生産の難しさについても語っていただきました。日本ではパンや麺類は生活に身近なものですが、原料となる小麦の生産量は少なく、ほとんどを輸入に頼っています。「今後、国産小麦の生産量が増えることに期待しています」(浅香さん)

続いては、長靴に履き替えてみんなで麦踏み体験。麦踏みとは、麦を丈夫に育てるために、秋まきの麦が発芽した後に足で踏みつける作業。芽を踏みつけることで茎が強くなり、茎の根本から新しい茎がたくさん生えてくるので、収穫量が増えます。また、踏まれることで茎が枝分かれして、しっかりと大地に根を張ることができるので、伸びたときに倒れにくくなるのです。

参加者は、カニのような横歩きで、乾いた畝に生えている小さな芽を踏みつけていきます。「元気に育ってね!」と願いを込めながら、大人も子どもも一生懸命。作物を踏むという非日常的な体験を通して、小麦のことを楽しく学ぶことができました。

20分の麦踏み体験で身体を動かしたあとは、いよいよ「パンヲカタル」浅香さん直伝の「炭火で焼き上げるパン」作り!長い竹の棒にアルミホイルを巻き、細長く伸ばしたパン生地をぐるぐると巻き付けていきます。子どもたちもお父さんやお母さんと一緒にパン作りに挑戦。

「焼いている途中で生地が落ちないように、生地の端はしっかりとくっつけるのがコツです」と浅香さんがレクチャー。パンを焼きながら、みんなで火を囲んでおしゃべりするのも楽しい時間でした。

約10分後、こんがり焼き目がついたら出来上がり!炭火で焼いたパンの良い香りが漂う中、みんなで試食タイム!「焼き立てのパンがこんなにおいしいなんて!」と子どもたちにも大好評。自分たちで一生懸命作ったパンの味は格別です。

会場では、NPO法人里山ひだまりファームのマルシェも開催。棚田米や組合員が生産したニンジン、紫大根、ジャガイモ、レモンなどの野菜や果物、「道の駅くろまろの郷」で販売している「むささびパン工房」のパンなどを販売。麦踏とパン焼きの体験終了後、参加者たちは地元の農産物をお土産に購入し、体験の余韻に浸りながらそれぞれの帰路につきました。